学び舎としてのインターネット

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茂木健一郎 『天才論』 第6章 「脳は学び依存症」

Stadtbibliothek Essen, Germany (図書館、ドイツ エッセン)
図書館(ドイツ エッセン)(*1)

今回は、茂木健一郎の著書である
『天才論』という本の、

第6章 「脳は学び依存症」

のなかで述べられていることを取り上げてみようと思います。

茂木健一郎さんといえば、
NHKの人気番組「プロフェッショナル~仕事の流儀」などでも
活躍中の脳科学者です。

この本のなかで茂木さんは、
インターネットを学びの場としてとらえ、次のようなことを述べています。

私はインターネットは、史上はじめてあらわれた、学びのための巨大な図書館、学校だと認識しています。現代における『最高学府』は、インターネット上にあるのです

(p.127)

すばらしいスタディーマテリアルがネット上にあることに気づいた瞬間、知への欲望に火がつく人は、たくさんいると思います。星空の広がりにたとえられるような、無限の知への世界がある。それに気がついたときの晴れやかな感覚を経験すれば、絶対に過去には戻れないと思います

(p.128)

私も茂木さんに同感で、
インターネットは最高の学び舎のひとつだと思います。

なぜなら、
インターネットを使えば膨大な情報を得ることができる上に、
何かを知ることがすぐにまた新たな知識への出発点になり、
その次の知識へも一瞬でアクセスできるという
圧倒的な利点があるからです。

しかし、インターネットが「最高学府」だとすると、
今ある大学などの教育機関の存在意義はどうなるのでしょう?

そのことについても、
茂木さんは以下のように述べています。

ある程度の基礎学力があって、かつ独学のできる人であれば、大学になんて行っている場合ではない、という時代がすぐそこまで来ています

(p.128)

以前なら専門の図書館に行かなければ読めなかった専門論文が、ネット上でいくらでも、無料で読めるようになりました

(p.127)

大学には大学の意味があると思うけれども、それが絶対ではないことは、知っておいたほうがいいでしょう

(p.129)

ひょっとしたら、「本当に学問をやりたかったら、大学になんて行っている場合じゃない」という時代が、もうすでに来ているのかもしれません

(p.133)

かつて、知識はごく一部の上層階級だけのものであり、
普通の人は触れる事ができない特権的なものでした。

それが、印刷技術の発展により、
本などの印刷物が比較的簡単に作れるようになっていきました。

それによって、徐々にではありますが、
一般の人も知識に触れることができるようになりました。

これはある意味、

「知識の革命」

だったわけです。

しかし、そうはいっても、
文字を読むことができる人が現在と比べて圧倒的に少ない時代には、
本が出回るだけでは知識の広がりは
どうしても限定的なものにならざるを得ませんでした。

そして時は流れ、現在。

現在では、インターネットの登場によって
また新たな「知識の革命」が起こっているわけです。

しかし、今回の「知識の革命」は、
量、質、スペードのどれをとっても、
以前とは比べ物にならないほどのとてつもないインパクトがあります。

茂木さんは、

そのうち、インターネットを利用した勉強だけでノーベル賞を受賞するような人が出てくるかもしれません

(p.128)

とまで言っています。

これを聞いて、

「いくらなんでも、それは大げさだろう」

と思う人もいるかもしれません。

しかし、
インターネットの可能性はまだまだ計り知れません。

私は決して夢物語ではないと思うのですが、皆さんはどうでしょうか?


出典
(茂木健一郎「天才論 ダ・ヴィンチに学ぶ『総合力』の秘訣」、2007、朝日選書818、朝日新聞社)

  1. (Stadtbibliothek Essen, Germany (図書館、ドイツ エッセン) (Photo by Baikonur at Wikimedia Commons)) [↩ Back]

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