「こんなの目指してます」の記事一覧

ハロハロでフロフロなごちゃまぜ体験と、自動生成でお名前入れちゃいました画像

By Yukinobu Kurata (倉田幸暢)

ハロハロ!
(≧∇≦)ノ〃

とつぜんですが、「ハロハロ」(Halohalo、Halo-halo)というのは、タガログ語で「ごちゃまぜ」を意味する言葉だそうです。(※ タガログ語というのは、フィリピンでつかわれている言語です。)

なにを隠そう、ぼくは、ある本のなかにあった、「ごちゃまぜ」という言葉をきっかけにしてブログをやり始め、

しかも、そのブログのタイトルを、「(いろいろなものを)ごちゃまぜにする」というニュアンスを込めた、「mingle」(ミングル)(まぜる)という言葉を入れた「WisdomMingle.com」(ウィズダムミングル・ドットコム)というタイトルにし、

おまけに、メタバース(仮想世界)のなかにつくった2つの図書館にも、「Mingle Mangle Library」(ミングルマングル・ライブラリー)(ごちゃまぜ図書館)という名前をつけてしまうほどの、ごちゃまぜ好きであり、

なおかつ、なにかと、おもしろおかしいかんじの、ファンキーなあいさつの言葉が好きなぼくとしては、

「ごちゃまぜ」という意味をもっていて、しかも、なんだかウキウキするような語感のある、この「ハロハロ!」という言葉は、まさに、あいさつの言葉としてつかうのに、うってつけな気がします!
d(≧∀≦)b

これからは、ことあるごとに、なにかと、意味もなく、「ハロハロ!」「ハロハロ!」言ったりするかもしれませんが(笑)、どうか、あたたかく見守っていただければうれしいです。
m(_ _)m

 

ちなみに、この記事の冒頭にあった画像は、(本来は、)ちょっとしたプログラムによって、元の背景画像のうえに、任意のテキスト文字を表示させる、というかたちで自動生成された画像なのです。(ですが、この記事では、諸事情により、ただの画像にしています。)

その自動生成画像の仕組みをつかうことで、実際にどんなことができるのか、ということを確認するには、この下のURLにアクセスしてみてください。すると、プログラムのはたらきによって、このURLの末尾のところについている、「●●さん_こんにちは!_(o≧ω≦)O」という一連の言葉が、背景画像の上に追加されて、ひとつの画像として生成されます。(ちなみに、「_」(アンダースコアの記号)は、「改行」に変換されます。)

https://wisdommingle.com/lab/text_on_image/index.php?v=●●さん_こんにちは!_(o≧ω≦)O

たとえば、この上のURLのなかの、「●●さん」という文字のところを、好きな文字に変えてから、このURLにアクセスしてもらうと、背景画像の上に、そのとおりの文字が表示されます。

 

この自動生成画像の仕組みの用途としては、たとえば、HTMLメール形式のメルマガのなかで、そのような、「任意のテキスト文字を表示させた画像を自動生成する仕組み」をつかう、という使い方があります。そうすることで、メルマガの読者さんごとに、それぞれの読者さんのお名前がはいった画像(たとえば、「●●さん、こんにちは!」という文字がはいった画像)を自動生成して、その画像をメルマガのなかに表示させることができます。それによって、ちょっとした、パーソナライズされたメルマガを届ける、といったことができます。

つまり、べつのメルマガ読者さんが、そのメールを目にするときには、そのメールのなかの画像のなかに表示されるお名前の文字は、べつの人の名前になる、ということなのです。

この仕組みは、以前からずっと「やってみたいな」とおもっていた仕組みなのですが、今日、その仕組みをつかって自動生成した画像を掲載したメルマガを送ることができたことで、ついにその夢がかないました!
o(≧∇≦)/"

 

その仕組みついてのくわしいことは、機会があれば、またいつかお話できればとおもいますが、もし、あなたがメルマガをやっているなら、こうした仕組みを、うまくつかうことで、ほかにも、いろいろとおもしろいことができるんじゃないかな、とおもいます。

なにかのご参考になればうれしいです☆
(๑˃̵ᴗ˂̵)」

 

今日は「こどもの日」なので、ここぞとばかりに、「こども心」を炸裂させ、「春はあげぽよ」とばかりに、テンション爆上げで、いろいろなことをつめ込んだ記事にしてみました!(笑)
(o≧ω≦)O

 

そんなこんなで、「ハロハロ!」という、「ごちゃまぜ」好きなぼくにとって、あいさつとしてつかうのに、うってつけな言葉を知ることができたうれしさと、

ずっとためしてみたいとおもっていた、「プログラムによる自動生成でお名前入れちゃいました画像」の仕組みを、実際にメルマガのなかでつかってみることができた興奮とで、

現在、フロー状態なフロフロ体験まっただなかなかんじです(笑)。
(畄w畄)

 

ちなみに、さっき、ふと、「フロー体験」という言葉からの連想で、今日のメルマガにつめ込んだ、いろいろなものをつくる過程で感じたことについて、いろいろとおもいをめぐらせていました。

そして、だんだんと、いろいろ気になりはじめたので、ミハイ・チクセントミハイさんの『フロー体験 喜びの現象学』の本を、あらためて、ちょっとながめてみました。

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ミハイ・チクセントミハイ『フロー体験 喜びの現象学』

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「第6章 思考のフロー」
ミハイ・チクセントミハイ『フロー体験 喜びの現象学』

そうするうちに、今日のメルマガにつめ込んだ、いろいろなものをつくる過程でぼくが感じたことと、フロー体験や、こども心・遊び心や、まなぶことや、探求心や、「アマチュア」ということについて、などなど、いろいろとかんじるものがありました。

せっかくなので、このいきおいに乗って、今回、ぼくが、『フロー体験』の本からかんじるものがあったところを、この下に書き出してみました。

もし興味があれば、なんとなしに、ながめてみたりしていただくと、あなたにとっても、なにか、感じるものがある言葉があるかもしれません。

こちらも、なにかのご参考までに。

 オランダの偉大な文化史家ヨハン・ホイジンガによれば、体系的な知識の最も重要な先駆けは謎掛け遊びであった。ほとんどの古代文化で、種族の年長者は一人が意味の隠された歌詞を歌い、他の者がその歌に暗号化された意味を解釈するという勝負を競った。謎掛けに熟達した者どうしの勝負は、その地域で見ることのできる最も刺激的な知的行事であることが多かった。謎掛けの形式は論理のルールを先取りしたものであり、その内容は我々の祖先が保存しなければならない実際上の知識を伝えるものであった。

〔中略〕

 ドルイド教〔古代のブリテン、アイルランドでキリスト教よりも前にあったケルト人の宗教〕の僧や吟遊詩人が記憶のために用いた謎掛けはより長く複雑であり、巧妙な詩の中には秘密の知識の重要な部分が含まれていた。

〔中略〕

 偉大な思想家は、思想から得ることのできる物質的な報酬よりも、むしろ考えることの楽しさに動機づけられてきた。古代の最も独創的な思想家の一人であるデモクリトスは、故郷のアブデラの人々から高い尊敬を得ていた。しかし彼らはデモクリトスが何をしているのか分からなかった。何日も座ったまま思索に耽っている彼を見て、彼らはデモクリトスが正常ではなく病気であるに違いないと考えた。そこで彼らは何が自分たちの聖人を悩ませているのかを知るために、著名な医者ヒポクラテスを呼んだ。優れた医者であるばかりでなく賢人でもあったヒポクラテスは、デモクリトスと人生の不合理について論議した後、アブデラの人々に彼らの哲学者は強いて いえば、あまりにも正気にすぎるだけなのだといって安心させた。デモクリトスは精神を喪失していたのではなく、思考のフローに我を忘れていたのである。
 断片的に残っているデモクリトスの著作は、思考の実践がいかに楽しいものであるかを彼が知っていたことを示している。「何か美しいこと、新しいことについて考えることは崇高なことですらある」「幸福は力や金銭にあるのではない。それは正しさと多能とにある」「私はペルシャ王国を得るよりも、一つの真の原因を発見する方を選ぶ」。彼と同時代の何人かの文化人が、デモクリトスは明るい性向をもっていると考え、彼を「陽気者、またしばしば自信家、恐れを知らない最も優れた精神の持ち主」と評したのは当然である。言葉を換えれば、彼は自分の意識を統制できたので人生を楽しんだのである。
 デモクリトスは、精神のフローに我を忘れた最初の思想家でもなく、最後の思想家でもない。哲学者は「ぼんやりしている」とみられることが多いが、それはいうまでもなく彼らの精神が空虚であることを意味するのではなく、彼らが時折、彼らの好みの知の領域の象徴的形式の中に留まるために、日々の現実を閉め出してしまうからにほかならない。カントが自分の時計を沸いている湯の中に入れ、ゆでる時間を計るために卵を手に持っていた時、おそらく彼の心理的エネルギーのすべては抽象的思考を調和あるものにするために投入され、現実世界での付随的な必要に対応する注意の余裕をもっていなかったのだろう。
 要するに、観念の遊びは気分を極度に高揚させるということである。哲学ばかりでなく新しい科学的観念は、学者が現実を記述する新しい方法を創造する楽しさからエネルギーの供給を受けて生み出されるのである。思考のフローを成り立たせる手段はすべての人の共有財産であり、学校や図書館の書物に書かれている知識から成り立っている。

〔中略〕

この分野で真に自律的になるためのより優れた方法は、パズルを解く代わりに、自分自身のクロスワードを作ることである。そうすれば外から課せられるパタンを必要としなくなり、完全に自由になる。そして楽しさはより深いものになる。

〔中略〕

重要なことは、少なくとも心が歌い始める一行または一節を見つけ出すことである。わずか一語ですら新しい世界への窓を開き、心が内面的な旅を始めるのに十分な場合がある。

〔中略〕

新しい発見は、市場の広場に座り込み、思考に我を忘れたデモクリトスのように振舞う人々から生まれる。新しい発見は、思考と遊ぶことを深く楽しんでいるので、結果として既知のものの限界からさ迷い出て、未踏の領域を探険していることに気づく人々の上に訪れる。

〔中略〕

科学者が、「それはゲーム、人がなし得るきわめて楽しいゲームだった」という言葉で一九二〇年代の量子力学の発展を表現した物理学者P・A・M・ディラクと同じように感じることは不思議ではない。

〔中略〕

 思考の過程の型が打破されるのは、このような思いもよらない状況の下で、人々がアイデアとの遊びに没頭している時である。

〔中略〕

偉大な科学者は数世紀の間、なすべき仕事であるからとか、高額の政府支給の研究費を使うためであるからというより、自分が生み出した方法に魅せられ、自分の研究を趣味として行っていたということを認識することが重要である。

〔中略〕

科学の領域でアメリカで最初にノーベル賞を獲得したアルバート・A・マイケルソンは晩年、なぜ光の速度の測定に人生の多くの時間を注ぎ込んだのかという質問に対し「とても面白かったからさ」と答えたといわれる。

〔中略〕

容易に思い浮かべることのできるこれらの、また他の多くの偉大な科学者は、それぞれの領域での「専門家」ではなく、世間に認められ公的な援助を受けた人々ではなかったが、だからといって思索するうえで不利な条件にあったわけではない。彼らはただ楽しいことをしたにすぎない。

〔中略〕

科学を楽しいものにする知的枠組はだれにでも開かれている。

〔中略〕

元来、ラテン語の動詞 amare 「愛する」に由来する「アマチュア」は、自分のなすことを愛する人を意味していた。同様にラテン語の delectare 「……に喜びを見出す」に由来する「ディレッタント」は与えられた仕事を楽しむ人を意味した。したがって、これらの言葉の初期の意味は、業績よりもむしろ経験への関心を描写するものであった。それらは、どれだけ巧みに成し遂げるかに焦点をおくのではなく、ものごとをなすことから人が得られる主観的な報酬を記述するものであった。これら二つの言葉の運命以上に、経験の価値に対する我々の態度の変化を明瞭に示すものはない。アマチュアの詩人であること、ディレッタントな科学者で あることが尊敬された時代があった。それはこのような活動に従事することによって生活の質が向上することを意味していたからである。

(ミハイ・チクセントミハイ「第6章 思考のフロー」, 『フロー体験 喜びの現象学』) (*1)

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バイちゃ!

それでは、また。
m(_ _)m

 

 

「これ好奇のかけらなり、となむ語り伝へたるとや。」


脚注
  1. 出典: ミハイ・チクセントミハイ(著者), 今村浩明(翻訳) (1996年) 「第6章 思考のフロー」, 『フロー体験 喜びの現象学』, 世界思想社; 152ページ, 153ページ, 158ページ, 161~162ページ, 164ページ, 168ページ, 16 9ページ, 170ページ, 170~171ページ, 171ページ, 172ページ, 175ページ. [↩ Back]

Decentraland(ディセントラランド)のメタバース: たくさんの芸術作品がある美術館地区や、ショッピングモールや、寺社仏閣がある仮想都市ジェネシスシティ

By Yukinobu Kurata (倉田幸暢)

ここでは、Decentraland(ディセントラランド)のことを紹介したいとおもいます。

Decentralandディセントラランドというのは、ブロックチェーントークン(NFT)を活用した仮想空間(メタバース)を提供しているウェブアプリケーションです。

【倍速ダイジェスト版】
Decentralandディセントラランドの仮想都市ジェネシスシティ探検ツアーの映像

【フルバージョン】
Decentralandディセントラランドの仮想都市ジェネシスシティ探検ツアーの映像

目次
  1. Decentralandディセントラランドのメタバース: たくさんの芸術作品がある美術館地区や、ショッピングモールや、寺社仏閣がある仮想都市ジェネシスシティ
  2. 参考: Decentralandディセントラランドの始め方&操作方法の説明
  3. ごちゃまぜ図書館の分館を、Decentralandディセントラランド仮想世界メタバースのなかに、つくってみました
    1. 参考: Decentralandディセントラランドのなかの、看板(標識)(Signpost)のアセット(asset)での、日本語テキストの表示について
    2. 参考: 「「Sceneシーン」の制限事項」(Scene limitations)について
  4. 仮想都市Decentralandディセントラランドをめぐる、わくわくドキドキな、メタバース探検ツアー☆
    1. いろいろな芸術作品が展示されている美術館地区: ミュージアム・ディストリクト(Museum District)
    2. そびえ立つ巨大ロボット
    3. いろいろな絵画作品などが展示されているショッピングモール(Planet VR Mall)
    4. イベント会場やテナントなどがあるカンファレンスセンター地区
    5. ベガス・シティの「サトシのやかた」(Chateau Satoshiシャトー・サトシ
    6. オフィスビルが建ち並ぶビジネス街
    7. 寺社仏閣がある東アジア風の場所(ジェネシス・プラザ)
  5. 参考: Decentralandディセントラランドの製品開発計画(ロードマップ)について
  6. 参考: Decentralandディセントラランドの非中央集権的な投票システムのDAppである「Agoraアゴラ」について
  7. 参考: NFT(ノンファンジブルトークン)をつくって「値打ちのあるもので、ファンと、たのしく!」: ブロックチェーンによるトークンエコノミーと、みんなのためのキャピタルマーケット(資本市場)

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Cryptovoxels(クリプトボクセルズ)のメタバース: 街のなかの、土地・建物や、絵画や芸術作品などの、いろいろなものがトークン(NFT)になっている仮想都市オリジンシティ

By Yukinobu Kurata (倉田幸暢)

Punks_2020-03-19_4-49-25
パンクス地区(Punks)
仮想都市オリジンシティ(Origin City)
Cryptovoxelsクリプトボクセルズ


Cryptovoxelsの仮想都市オリジンシティ探検ツアーの映像
(倍速ダイジェスト版)

ここからは、Cryptovoxels(クリプトボクセルズ)のことを紹介したいとおもいます。

Cryptovoxelsクリプトボクセルズというのは、ブロックチェーントークン(NFT)を活用した仮想空間(メタバース)を提供しているウェブアプリケーションです。

Cryptovoxelsクリプトボクセルズの仮想都市オリジンシティのなかにある、土地・建物や、そこにかざられている絵画や芸術作品などは、NFT(ノン・ファンジブル・トークン)になっています。それらの、土地・建物や、絵画などのトークン(NFT)は、売買することができます。

ですので、自分の土地を買って、そこに自分の好きなように建物をつくって、そのなかに、自分の好きな絵画や芸術作品をかざる、ということもできます。

また、Cryptovoxelsクリプトボクセルズの仕組みをうまくつかえば、この仮想都市のなかで、人を集めてイベントを開催することもできるかもしれません。

ちなみに、トークン(NFT)を活用した仮想空間(メタバース)を提供しているウェブアプリケーションの代表的なものとして、Cryptovoxels(クリプトボクセルズ)と、Decentraland(ディセントラランド)の、2つがとりあげられることがよくあるようです。

Decentralandディセントラランドについては、このページのなかの、ほかのところで、くわしく紹介していますので、そちらをご覧ください。)

Cryptovoxelsクリプトボクセルズのウェブサイト
Cryptovoxels - Ethereum Virtual World
https://www.cryptovoxels.com/

 

(参考)
Cryptovoxels(クリプトボクセルズ)と、Decentraland(ディセントラランド)とを比較した記事
Crypto Cities - HackMD
https://hackmd.io/@XR/cities

VRChatをつかうと、Cryptovoxels(クリプトボクセルズ)のなかに表示される自分のアバターの姿を、自由に変えることができるようです。
その実例として、この上のリンクの記事のなかの、「Unity / VRChat client」という小見出しのところに掲載されている写真のなかに、Cryptovoxelsの仮想空間のなかで、東方プロジェクトなどのキャラクターの姿をしたアバターの人たちが写っている写真があります。

(参考: VRChatの公式サイト内の、Cryptovoxelsのページ)
VRChat - Home
https://www.vrchat.com/home/launch?worldId=wrld_bdc4fe69-cb53-450d-8a04-6830f05ce6b1

 

(参考記事)
The Enchanting World of Crypto Art and How to Be a Part of it
https://blog.lumiwallet.com/the-enchanting-world-of-crypto-art-and-how-to-be-a-part-of-it/

 

このあとのところでは、実際に、ぼくが、Cryptovoxelsクリプトボクセルズの仮想都市オリジンシティのなかにつくった図書館を紹介したいとおもいます。

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NFT(ノンファンジブルトークン)をつくって「値打ちのあるもので、ファンと、たのしく!」: ブロックチェーンによるトークンエコノミーと、みんなのためのキャピタルマーケット(資本市場)

By Yukinobu Kurata (倉田幸暢)

Cheerful family buying food for dinner together
「だれでも参加できる、みんなのためのキャピタルマーケット(資本市場)」 (*1) (*2)

Mingle Mangle Studio_カテゴリー_一覧ページ_004_2020-02-19_0-16-50_002_枠線付き_001
自作したNFT(ノン・ファンジブル・トークン)の実例
Mingle Mangle Studio (ごちゃまぜ工房) on OpenSea

▼ もくじへ移動する

 

 通販をはじめたもともとのきっかけは、原稿料として支払うおカネの代わりに「贋金にせがね」をつくろうということだった。協力してくれる読者にもおカネの代わりに、なにかお礼になるものをさしあげたかった。
「贋金」はなんでもよかった。持っているだけでいいなと思ってもらえるものなら、なんでもよかった。

―― 糸井重里「オリジナルTシャツに涙する」 (*3)

Minting your tokens
Next, we'll want to mint new assets to our newly-deployed ERC721 contracts!

あなたのトークン(NFT)を鋳造ちゅうぞうする
次に、新しく展開されたERC721標準規格のスマートコントラクトに、新しい資産(NFT)を鋳造ちゅうぞうしましょう!

―― 「1. Structuring your smart contract」, 「OpenSea ERC721 Developer Tutorial」 (*4) (*5) (*6)

 複数の当事者のあいだで直接取り交わされる、信頼された取引。それを認証するのは多数の人びとのコラボレーションであり、その動力源は大企業の儲けではなく、個々の小さな利益の集まりだ。
 神ほど万能ではないにせよ、このしくみはとんでもない力を秘めている。本書ではこれを「信頼のプロトコル」と呼びたい。
 信頼のプロトコルをベースとして、世界中に分散された帳簿がその数をどんどん増やしている。これが「ブロックチェーン」と呼ばれるものだ。

―― ドン・タプスコット, アレックス・タプスコット「第1章 信頼のプロトコル」, 『ブロックチェーン・レボリューション』 (*7)

各ブロックはそれぞれ、ひとつ前の時間帯でつくられたブロックと連なっている。この連続するブロック「ブロックチェーン」におけるプロトコルが、「ブロックチェーン・プロトコル」と定義されている。

―― Kariappa Bheemaiah 「ブロックチェーンとはなにか?」 (*8)

「ソラの心は僕たちの中にある
 つながる心が僕たちの力だ」

―― グーフィーとドナルドの言葉『KINGDOM HEARTS Re:coded』 (*9) (*10)

The phrase that you used in the introduction, which is "Is this going to democratize access to capital or ownership in things?" I think that's what gets us all very excited about this. And I think that's very real.
 
〔意訳: この講演の冒頭で、「いろいろな資産をトークン化して売買する(流動性をもたせる)ことができるようになることで、普通の人たちが、資本市場から資金調達をすることができるようになったり、いろいろなモノの所有権を得ることができるようになる」という未来像が提示されました。私たちは皆、この未来について、とてもワクワクしています。そして、そのような未来は、かならず実現するだろうと思います。〕

―― ジェレミー・アレールの言葉「トークン資産からトークンエコノミーへ」, 世界経済フォーラム年次総会2020 (*11) (*12)

「心が命じたことは誰も止められない」

―― リクの言葉『KINGDOM HEARTS III』 (*13)

the long tail of capital and the long tail of things that are investable with capital is quite large. And it's hard for us to imagine what an efficient global marketplace for that would be. But I think that's where we're trying to point this.
 
〔意訳: 資本市場や、モノの所有権の市場における、「トークン化された資産」のロングテール販売(多品種少量販売)の市場規模と、そこに投資される資金は、とてつもなく巨大なものになるでしょう。現時点では、そのような、誰でも手軽に「トークン化された資産」を売買することができる、世界規模のマーケットプレイス(デジタル市場)が登場するなんて、想像できないかもしれません。ですが、そのような、誰でも参加できる「トークン化された資産」の市場が実現する可能性がある、ということこそが、私たちがお伝えしたいことなのです。〕

―― ジェレミー・アレールの言葉「トークン資産からトークンエコノミーへ」, 世界経済フォーラム年次総会2020 (*14) (*12)

大人も子供も、おねーさんも。

―― 『MOTHER 2』のキャッチコピー (*15) (*16) (*17)

「すべては物語の問題である。
 私たちが悩みを抱えているのは良い物語がないからだ。
 私たちは一つの物語の終わりと新しい物語の始まりの間にいる。
 昔話はもはや機能しない。
 しかし私たちはまだ新しい物語を読んでいない。」

―― Thomas Berry "The New Story" (*18) (*19)

"Destati! Tendi la mano"
〔目覚めよ! 手を伸ばせ〕

―― 「Destati」〔歌詞の一部分〕, 『KINGDOM HEARTS』 (*20) (*21)

「ほら、新しい世界へのドアが開いた。
 わたしはそこで何を見つけられるかな」

―― アーシュラ・K・ル=グウィン『いまファンタジーにできること』 (*22)

 

この記事は、まだ書きかけの状態ですが、「すずろ作法」という考えかたにもとづいて、ある程度できたところで公開して、そのあとで、随時、内容を追加・修正する方法をとっています。更新通知をうけとるには、メールマガジンに登録していただいたり、ソーシャルメディアでフォローしていただければとおもいます。

 

ここでは、NFT(ノン・ファンジブル・トークン)というものについて、お話させていただきたいとおもいます。

ここでの、おもな話題は、「個人が、研究や、創作や、価値提供のための活動資金を得るために、ファンの人たちや、応援してくれる人たちにとっての、価値があるNFTをつくって、それと交換することで、人びとから資金を集める」ということについての話です。

ただ、そのほかにも、NFT(ノン・ファンジブル・トークン)にかかわりのある、いろいろな分野のことなども、ひろくとりあげながらお話できればなとおもいます。

いろいろな視点から、NFTについて考えてみることで、NFTに秘められたいろいろな可能性が、見えてくるのではないかとおもいます。

ここでお話させていただくことが、なにかの参考になればうれしいです。
m(_ _)m

目次
  1. NFT(ノン・ファンジブル・トークン)ってなに?
    1. ノン・ファンジブル・トークン(Non-Fungible Token)って、どういう意味?
      1. 「token」(トークン)って、どういう意味?
      2. 「fungible」(ファンジブル)って、どういう意味?
      3. 「non-fungible」(ノン・ファンジブル)って、どういう意味?
    2. NFTの「資産価値」って、なに?
    3. 自分なりに、NFTを一言で表現すると・・・
  2. 仮想商店Conataこなたの、VRの3D空間のようなバーチャルコレクションルームで、所有しているNFTをながめてニンマリする
    1. 仮想商店Conataこなたの「バーチャルコレクションルーム」で、所有しているトークン(NFT)をながめてみた
    2. 此方こなた商店街の、ππ来来パイパイライライ電脳ショップをおとずれて、VTuberの希来里きらりパイさんに会う
    3. 参考: 仮想商店Conataの関連サイトなどの参考情報
  3. Cryptovoxelsクリプトボクセルズのメタバース: 街のなかの、土地・建物や、絵画や芸術作品などの、いろいろなものがトークン(NFT)になっている仮想都市オリジンシティ
  4. Decentralandディセントラランドのメタバース: たくさんの芸術作品がある美術館地区や、ショッピングモールや、寺社仏閣がある仮想都市ジェネシスシティ
  5. 「海賊王の剣になる前に、勇者ロトが持っていた伝説のつるぎ」: NFTのブロックチェーンに刻まれたストーリーの価値(感情的価値)が、パラメーターの価値(機能的価値)を超える
    1. ブロックチェーンの活用事例: ブロックチェーンゲームのマイクリプトヒーローズと、ドリームシェアリングサービスのFiNANCiEフィナンシェ
    2. NFTアイテムの唯一性ユニーク性と資産性: 「ブロックチェーンを参照したら、『これは、ガチ、海賊王のつるぎじゃん!』みたいな」
    3. NFTアイテムの物語コンテクスト: 「マリー・アントワネットが持ってて、ハプスブルクなんたらが持って、ナポレオンがなんたら、とか」
    4. 参考1: 「あたらしい経済」のサイト内の、「U25が今「ブロックチェーン業界」に身をおくべき理由」の講演についてのページ
    5. 参考2: 「海賊王のつるぎのたとえ話」を書き言葉にした、文語体の文章の記事
  6. 世界経済フォーラム講演2020「トークン資産からトークンエコノミーへ」: 大人も子供も、おねーさんも。
    1. ダボス会議での講演「トークン資産からトークンエコノミーへ」("From Token Assets to a Token Economy")
    2. 登壇者の紹介1: ステーブルコインのUSDコイン(USDC)の、ジェレミー・アレール(Jeremy Allaire)さんについて
    3. 登壇者の紹介2: MITのメディアラボの、デジタル通貨イニシアチブの、ネーハ・ナルラ(Neha Narula)さんについて
    4. 登壇者の紹介3(司会者): 世界経済フォーラムの、ブロックチェーン部門の代表者の、シーラ・ウォレン(Sheila Warren)さんについて
    5. 参考: だれでも不動産トークン(NFT)の売買ができるようになる「Blocksquare」
  7. Unlock Protocolアンロック・プロトコル: 「時は流れて 秘密は解かれ 世界は広がっていく」
    1. もし、「アクセス権」のトークン(NFT)が、キーブレードのような、かっこいいカギだったら・・・
    2. 【余談】カギを開けてUnlock、扉の先へ: 『KINGDOM HEARTS』が示唆するもの
  8. 【余談】「圧倒的ピュアで、応援したくなる」、「Italic Buterin」(イタリック・ブテリン)(笑)
    1. 【参考】「トークンが実現する新たな世界」のトークセッションで語られた、Ethereum(イーサリアム)の「ピュアさ」
  9. 「心が命じたこと」を可能にする「通貨トークン
    1. ぼくがNFTに興味をもった理由
    2. 自分の研究テーマにまつわる、収集価値のあるトークン(NFT)を提供する
      1. 【参考】画家の西垣至剛にしがき よしたかさんの作品紹介
    3. 購入型(先行予約販売型)のクラウドファンディングに足りないもの
      1. バフェットのような長期投資家が「利益は、配当金として放出するよりも、再投資に回すことで、複利効果で資産の価値を増やしてほしい」と考えるように、「クラウドファンディングのリターンを提供するために、時間や労力や資金を費やすよりも、それらの資源を再投資に回すことで、複利効果で、あなたの作品の価値(トークン(NFT)の市場価値)を増やしてほしい」
    4. NFT(ノン・ファンジブル・トークン)の用途についての試案
    5. 「自分の人生の旅路を自由に操れるように」
  10. OpenSeaオープンシー: トークン(NFT)を売買することができるマーケットプレイス(デジタル市場)
    1. 自作したNFTの実例
      1. 自作NFTの実例: Hira Myōjinひらみょうじん (比良明神ひらみょうじん)(世界初のブロックチェーン明神!?)
      2. 自作NFTの実例: 「Mingle Mangle Studio (ごちゃまぜ工房)」のカテゴリーのNFTの一覧ページ
      3. 自作NFTの実例: 源頼光みなもと の らいこうが酒天童子(酒呑童子)との戦いでかぶっていた兜、Scarlet Dragon Crest Samurai Helmetスカーレット ドラゴン クレスト サムライ ヘルメット (火縅ひおどしなる竜頭たつがしらかぶと)
      4. 自作NFTの実例: そのほか
    2. OpenSeaオープンシーで閲覧できるNFTの実例
      1. NFTの実例: レオナルド・ダ・ヴィンチのスケッチ画
      2. NFTの実例: Unlock Protocolアンロック・プロトコル
      3. NFTの実例: lootboxルートボックス(ボックスガチャ)
    3. OpenSeaオープンシーの開発者用のドキュメント: プログラムコードをつかってNFTをつくる方法について
    4. OpenSeaオープンシーであつかわれるNFTの種類のひとつ: lootboxルートボックス(ボックスガチャ)
  11. アート作品・芸術作品の、トークン化(NFT化)された所有権を売買することができるマーケットプレイス(デジタル市場)
    1. KnownOrigin
    2. MakersPlace
    3. SuperRare
    4. async art
    5. Maecenas
    6. Creary
    7. startbahnスタートバーンStartrailスタートレイル(旧称: Art Blockchain Networkアート ブロックチェーン ネットワーク (ABN)))
    8. STRAYMストレイム
    9. OpenSeaオープンシー
  12. NFT(ノン・ファンジブル・トークン)を、かんたんに、つくることができるウェブサービスの紹介
    1. 【余談】「トークンを mintミント (鋳造)する」 = 「トークンを作成する」
    2. Mintableミンタブル: NFT(ERC721トークン)を鋳造(作成)することができるウェブサービス
      1. Mintableミンタブル
      2. Mintable Discount cardsミンタブル ディスカウント カード: ドラクエの「さいごのカギ」のような「特権」を得ることができる、NTFの「カード」の効果
    3. ALISアリスの「ライセンストークン発行機能」(α版)をつかってNFTをつくる方法
  13. プログラムコードをつかってNFTをつくる方法
    1. OpenSeaオープンシーの開発者用のドキュメント: プログラムコードをつかってNFTをつくる方法について
  14. 【参考】「トークンエコノミー」(Token Economy)という言葉についての補足
    1. 「トークンエコノミー」という言葉がつかわれている事例
    2. 行動療法の分野における「トークンエコノミー」という言葉について
    3. 5000年前の古代に、通貨としてつかわれていた粘土製のトークン
  15. 【余談】大昔につかわれていた、ブロックチェーンのさきがけの石!?

続きを読む


脚注
  1. 注記: 「だれでも参加できる、みんなのためのキャピタルマーケット(資本市場)」という言葉は、筆者が、この画像の題名としてつけた言葉です。 [↩ Back]
  2. 「だれでも参加できる、みんなのためのキャピタルマーケット(資本市場)」. 画像の出典: "Cheerful family buying food for dinner together" by Pressmaster on Envato Elements. [↩ Back]
  3. 出典: 糸井重里 (2004) 「オリジナルTシャツに涙する」, 「第5章 もう一度よく考えてみた」, 『ほぼ日刊イトイ新聞の本』, 講談社文庫, 講談社, 218~219ページ [↩ Back]
  4. 出典: 「Minting your tokens」, 「1. Structuring your smart contract」, 「OpenSea ERC721 Developer Tutorial」. [↩ Back]
  5. 注記: この文章のなかの、日本語の文章は、引用者が原文を日本語に翻訳(意訳)した文章です。 [↩ Back]
  6. 注記: 英語では、「NFT(ノン・ファンジブル・トークン)や、ERC20トークン(仮想通貨、暗号通貨)などの、トークンを作成すること」を表現するときにつかう動詞として、「mint」(ミント(鋳造する))という言葉がつかわることがあります。 [↩ Back]
  7. 出典: ドン・タプスコット(著者), アレックス・タプスコット(著者), 高橋璃子(翻訳), 勝木健太(翻訳協力) (2016年) 「第1章 信頼のプロトコル」, 『ブロックチェーン・レボリューション』, 6ページ. [↩ Back]
  8. 出典: Kariappa Bheemaiah (2016年) 「STEP 03 ブロックチェーンとはなにか?」, 「IoM Internet of Money 暗号通貨の新世界 ビットコイン進化論 来るべき13のステップ」, WIRED.jp . [↩ Back]
  9. 「ソラの心は僕たちの中にある 繋がる心が僕たちの力だ」. 出典: グーフィーとドナルドの言葉『KINGDOM HEARTS Re:coded』. [↩ Back]
  10. 参考: 「ソラの心は僕たちの中にある 繋がる心が僕たちの力だ」, グーフィーとドナルドの言葉, 「キングダムハーツ3に繋がる物語【キングダムハーツ Re:コーデッド-KINGDOM HEARTS Re:coded-】#2 - YouTube」(34:18~34:33). [↩ Back]
  11. 出典: ジェレミー・アレール(Jeremy Allaire)の言葉 (2020年) 「トークン資産からトークンエコノミーへ」("From Token Assets to a Token Economy")(6:24~6:35), 世界経済フォーラム年次総会2020. [↩ Back]
  12. 注記: 〔〕の括弧内の文章は、引用者が原文を日本語に翻訳(意訳)した文章です。 [↩ Back][↩ Back]
  13. 「心が命じたことは誰も止められない」. 出典: リクの言葉 『KINGDOM HEARTS III』. [↩ Back]
  14. 出典: ジェレミー・アレール(Jeremy Allaire)の言葉 (2020年) 「トークン資産からトークンエコノミーへ」("From Token Assets to a Token Economy")(28:52~29:07), 世界経済フォーラム年次総会2020. [↩ Back]
  15. 「大人も子供も、おねーさんも。」: 『MOTHER 2』(『マザー2』)のキャッチコピー. [↩ Back]
  16. 参考: 「おとなもこどもも、おねーさんも、ふたたび!」. [↩ Back]
  17. 参考: 「大人も子供も、おねーさんも。 - ニコニコ動画」. [↩ Back]
  18. 原著の出典: Thomas Berry (2003) "The New Story" Teilhard in the 21st Century: The Emerging Spirit of Earth, p. 77. [↩ Back]
  19. 日本語訳の出典: ベルナルド・リエター(著者), 堤大介(翻訳) (2001年) 〔「エピローグ: 未来の物語」のエピグラフ(題句)〕, 『マネー : なぜ人はおカネに魅入られるのか』, ダイヤモンド社, 375ページ. [↩ Back]
  20. 出典: 「Destati」〔歌詞の一部分〕, 『キングダム ハーツ』シリーズ (KINGDOM HEARTS series). [↩ Back]
  21. 参考: 「English translation」〔注記: 「Destati」の歌詞(イタリア語)を、英語に翻訳したもの〕, 「Lyrics」, 「Destati - Kingdom Hearts Wiki, the Kingdom Hearts encyclopedia」. [↩ Back]
  22. 出典: アーシュラ・K・ル=グウィン, 谷垣暁美(翻訳) (2011年) 「メッセージについてのメッセージ」, 『いまファンタジーにできること』, 河出書房新社, 174ページ. [↩ Back]

すずろ作法でいこう!

By Yukinobu Kurata (倉田幸暢)

「はじめの一歩(Orverture)」 (*1)
プレリュードなにはともあれ(*2)

 

おはよう世界
Good Morning World!
不可能の闇を祓って
神話を日常に変えていくOdyssey
一歩ずつ石を穿つ様な この歩みで
世界を拡げよう

さあ今日も
人間を始めよう

―― BURNOUT SYNDROMES「Good Morning World!」

すずろ作法で、すずろっていこう!

ここでは、「すずろ作法」という考えかたについて、お話したいとおもいます。

「すずろ」という言葉の意味としては、「取るに足りない」「不本意な」「つまらない」などの意味や、「漫然と」「とりとめもなく」「とくに目的(理由)もなく」「あてもなく」などの意味があります。

ここでお話する「すずろ作法」というのは、つぎのような考えかたをすることです。

はじめは、不完全だったり、完成度が高くなくてもいいので、まずは、とりあえずつくってみたり、とりあえずやってみたりして、そこから、すこしずつつくりあげていったり、すこしずつ改善していこう。

このような、「すずろ作法」の考えかたをすることで、たとえ、自分がなにかをつくろうとしたときに、できあがったものが、不完全だったり、完成度が高くなかったとしても、「大丈夫!大丈夫!これは、ただ、すずろってるだけだから、なにも問題ない!」と、かるい気持ちのままでいることができて、必要以上に、おちこんだりすることが減るのではないかとおもいます。そして、すこしずつつくりあげていったり、すこしずつ改善していくことで、結果的に、完成度が高いものをつくることができるだろうとおもいます。

そんなこんなで、あなたもすずろってみませんか?

 

この記事のこれ以降のところでは、この「すずろ作法」のような考えかたや、こころがまえなどにまつわる、いろいろな言葉を引用して紹介していきたいとおもいます。

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脚注
  1. "young fitness woman runner running on sunrise seaside road" photo by lzf on Envato Elements[↩ Back]
  2. プレリュードなにはともあれ)」という言葉は、この画像に筆者(倉田幸暢)がつけた言葉です。 [↩ Back]

ウェブコミック『Pepper&Carrot』とフリー(自由)でオープンソースでパーミッシブなライセンス

By Yukinobu Kurata (倉田幸暢)

オープンソースウェブコミック『Pepper&Carrot』(ペッパー&キャロット)というマンガ作品があります。世界中のひとたちが、クラウドファンディングなどをとおして、この作品と作者さんを支援しています

ぼくも、『Pepper&Carrot』の制作を支援するために、クラウドファンディングのPatreon(ペイトリオン)をとおして支援をはじめました。

(参考)
David Revoy is creating Pepper&Carrot, an open-source webcomic | Patreon
https://www.patreon.com/davidrevoy

『Pepper&Carrot』とDavid Revoy(デヴィッド・レヴォイ)さんの理念

『Pepper&Carrot』の作者である、David Revoy(デヴィッド・レヴォイ)さんの、フリー(自由)や、オープンソースパーミッシブ(permissive)ライセンスにたいする考え方には、めちゃくちゃ共感します。

『Pepper&Carrot』の公式ウェブサイトのなかの、下記のURLの「Philosophy」(理念)というタイトルがついたページ(日本語版あり)のなかで、David Revoyさんのおもいがくわしく語られています

(参考:日本語版
Philosophy - Pepper&Carrot
https://www.peppercarrot.com/ja/static2/philosophy

(参考:英語版)
Philosophy - Pepper&Carrot
https://www.peppercarrot.com/en/static2/philosophy

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コピーレフト(copyleft) ← コピーセンター(copycenter) → コピーライト(copyright)

※註:「パーミッシブ」(permissive)という言葉は、一般的には、「寛容な」というような意味でつかわれる言葉です。ですが、この場合の、「パーミッシブ」(permissive)という言葉の意味は、「二次的著作物が制作された場合に、その制作されたものに対して、元になった作品とおなじライセンス条件を強制しない」(「一方的利用を許可する」「伝播性がない」「コピーセンター」)というような意味です。
 オープンソースのライセンスである、クリエイティブ・コモンズのいろいろなライセンスのなかでも、「CC BY」(「クリエイティブ・コモンズ 表示」)のライセンスは、パーミッシブ(permissive)なライセンスです。
 (ちなみに、パーミッシブ(permissive)と対になる言葉として、リシプロカル(reciprocal)(「互恵的な」「伝播性がある」「コピーレフトの」)という言葉もあります。)

 

比較表:コピーレフト(copyleft)、コピーセンター(copycenter)、コピーライト(copyright)
「左」 「中」 「右」
コピーレフト
copyleft
コピーセンター
copycenter
コピーライト
copyright
リシプロカル
reciprocal
「互恵的な」
「伝播性がある」
パーミッシブ
permissive
「一方的利用を許可する」
「伝播性がない」
(「寛容な」)
プロプライエタリー
proprietary
「独占の」
「専有の」
「私有の」
     

David Revoyさんは、『Pepper&Carrot』のウェブコミック作品そのものや、その作品のアートワークや、その作品をつくるために使用された素材などなど、すべてを、パーミッシブ(permissive)なライセンスである、「CC BY」(「クリエイティブ・コモンズ 表示」)のライセンスで提供されています。

Sources - Pepper&Carrot
https://www.peppercarrot.com/en/static6/sources

こうしたDavid Revoyさんの理念は、すばらしい理念だとおもいます。
また、その理念を『Pepper&Carrot』という作品をとおして、実際に行動でしめしているところもすごいとおもいます。

あと、キャロット(猫)がかわいい!オレンジ色の毛なみもいい!
d(≧∀≦)b

Webcomics - Pepper&Carrot
https://www.peppercarrot.com/

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「ほかの人と分かちあえば、ほかの人もまた、いいことを教えてくれるだろう。そうすれば、みんながよくなる!」

By Yukinobu Kurata (倉田幸暢)

Southern Lights.jpg by NASA's Earth Observatory on Wikimedia Commons

「虹の彼方に」 (*1)

 「大事な発見は、自分ひとりだけで
  しまっておいてはいけないよ」
 
とビッケは言います。
 
 「かくしておいたら、何も進歩しないもの。
  ほかの人と分かちあえば、ほかの人もまた、
  いいことを教えてくれるだろう。
  そうすれば、みんながよくなる!」
 
・・・・・・デキた子やなぁ。彼には多くの人々に貢献する気持ちがあるのです。その「人々」には、父ハルバルと対立している敵さえも含まれます。ビッケの最もステキなところです。

―― 幸村誠『ヴィンランド・サガ』第17巻 (*2)

 

専門知識は、それだけでは断片にすぎない。不毛である。専門家の産出物は、ほかの専門家の産出物と統合されて初めて成果となる。

―― ピーター・ドラッカー「知識ある者の責任」, 『プロフェッショナルの条件』 (*3)

 

人類の交換と専門化がこの地球のどこかで続く限り、指導者が手を貸そうが邪魔立てしようが文化は進化する。その結果、繁栄は拡大し、テクノロジーが発達し、貧困は減り、疾病が勢いを失い、人口増加は収まり、幸福が増し、暴力が減り、自由が栄え、知識が豊かになり、環境が改善し、原野が拡大する。

―― マット・リドレー「無限の可能性」, 『繁栄』 (*4)

 

「人の一生は短い。
 
 それひとつでは意味をなさない一瞬の "光" だ。
 
 だから人を愛せ。
 
 絶望する前に、いまできる最善のことを見つけろ。
 
 そうして連なり、響きあった時に、
  "光" は初めて意味をなす」

―― サイアム・ビストの言葉 『機動戦士ガンダムUC』 (*5)

 

「運命の果実を一緒に食べよう」

―― 『輪るピングドラム』 (*6)

 

『大日本仏教全書』や、群書類従ぐんしょるいじゅう近江輿地志略おうみよちしりゃく大正新修大蔵経たいしょうしんしゅうだいぞうきょうなどなどの、たくさんの人たちの、たくさんの叡智を積み上げることでつくられた、すばらしい本の数々に触れていると、「この社会って、めちゃくちゃすばらしいところだな!!!」とかんじます。
(o≧ω≦)O

これらの本は、その内容が電子データとして公開されていて、インターネットで誰でも自由に閲覧することができるようになっています。

そうした、「みんなの力をあわせてつくったものを、みんなでわかちあう」という現象にふれていると、こころの奥底から熱いものがわきあがってきて、胸のBPMが高鳴りまくってしょうがない、やる気MAXファイヤーな状態になります。

そんなこんなで、興奮冷めやらないかんじなので、そのいきおいで、これらの本の紹介をしたいとおもいます。

また、「みんなの力をあわせてつくったものを、みんなでわかちあう」という現象にふれているときに、胸をよぎる言葉も紹介したいとおもいます。

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脚注
  1. 画像の出典:「虹の彼方に」. Southern Lights.jpg by NASA's Earth Observatory on Wikimedia Commons.[↩ Back]
  2. 幸村誠 (2016年) 『ヴィンランド・サガ』第17巻(冊子版), アフタヌーンKC, 講談社, 冊子のカバーの「そで」(折り返し)のところに掲載されている著者による文章より.[↩ Back]
  3. ピーター・F・ドラッカー(著者), 上田惇生(翻訳, 編集) (2000年) 「知識ある者の責任」, 「3章 貢献を重視する」, 「Part2 働くことの意味が変わった」, 『プロフェッショナルの条件:いかに成果をあげ、成長するか』, ダイヤモンド社, 88ページより.[↩ Back]
  4. マット・リドレー(著者), 大田直子(翻訳), 鍛原多惠子(翻訳), 柴田裕之(翻訳) (2013年) 「無限の可能性」, 「第8章 発明の発明:1800年以降の収穫逓増」, 『繁栄:明日を切り拓くための人類10万年史』(文庫版), ハヤカワ・ノンフィクション文庫, 早川書房, 544ページより.[↩ Back]
  5. (サイアム・ビストの言葉、著者:福井晴敏、『機動戦士ガンダムUC (10) 虹の彼方に (下)』(小説)、角川書店(角川グループパブリッシング)、角川コミックス・エース、2009年、116ページ)[↩ Back]
  6. 『輪るピングドラム』の最終話「第24駅 愛してる」より.[↩ Back]

現存最古の酒呑童子説話『大江山絵詞』(香取本)の絵巻物の詞書の文章や釈文や現代語訳や詞書・絵図の並び順など

By Yukinobu Kurata (倉田幸暢)

いわば、イデオロギッシュなものが、エロスと暴力こき混ぜた波瀾の物語に導いたわけで、皮肉ともいえるが、そこに人間の不思議と中世という時代の一面がある。中世の多くのイデオロギー説は、外見の厳めしさとはうらはらに、実際には人間の生の現実性、欲望や体臭とないまぜの形でしか存在しえなかったのである。

―― 高橋昌明『酒呑童子の誕生』 (*1)

もとより「説話」は、截然と切りとられた「形」で「存在」した“ためし”はなく、諸「領域」に或時ははめこまれ、或時は埋没伏流しつ浮遊しているのである。

―― 牧野和夫「中世聖徳太子伝と説話」 (*2)

真実の存するところ、それを世俗の人が失うとは悲しいことだ。私はかくなることを恐れたがゆえに、そのために注解を作り、その障害を取りのぞき、荒地をひらき、この深義を理解し、その深浅を標示した。こいねがわくは名文をしてこの世よりせず、珍しい物語が今日より絶えることがなければ、夏后かこうの事績は将来にわたって忘れさられることなく、八方の世界の果の事も後世の人びとに伝わることであろう。これもまたよいことではないか。

―― 郭璞かくはく「山海経序」, 『山海経』せんがいきょう (*3)

 鎌倉時代~南北朝時代(室町時代前半)ごろにつくられたとされている、現存最古の酒呑童子しゅてんどうじ説話をつたえる『大江山絵詞(おおえやまえことば)』(香取本(かとりぼん) (*4))という絵巻物があります。(この絵巻物は、現在、公益財団法人 阪急文化財団が運営している逸翁(いつおう)美術館に所蔵されています。このことから、この絵巻物は「逸翁本(いつおうぼん)」や「逸本(いつほん)」と呼ばれることもあります。)

 その『大江山絵詞(おおえやまえことば)』の、詞書(ことばがき)の文章や、詞書(ことばがき)釈文(しゃくぶん)や、詞書(ことばがき)の現代語訳や、詞書(ことばがき)と絵図の本来の並び順、などについてお話します。

香取本『大江山絵詞』(おおえやまえことば)の絵図(現状の絵巻の原本の「下巻 第七絵図」)のイメージ画像
香取本(かとりぼん)大江山絵詞(おおえやまえことば)』の絵図のイメージ画像
(現状の絵巻の原本の「下巻 第七絵図」のイメージ画像) (*5)

香取本『大江山絵詞』(おおえやまえことば)の絵図(現状の絵巻の原本の「下巻 第七絵図」)のイメージ画像(絵図全体のなかの一部分の抜粋)
香取本(かとりぼん)大江山絵詞(おおえやまえことば)』の絵図のイメージ画像
(現状の絵巻の原本の「下巻 第七絵図」のイメージ画像)
(絵図全体のなかの一部分の抜粋) (*5)

 

鋭意製作中です m(_ _)mトンテン♬(o≧ω≦)Oカンテン♪☆\(≧ロ≦)トンテン♬d(≧∀≦)bカンテン♪(*^ー^)/トンテン♬o(^-^o)(^o-^)oカンテン♪(^∀'*)ノ〃トンテン♬☆(^∀^o)カンテン♪┗(`・ω・´)┛トンテン♬(●´ω`●)カンテン♪(o≧ω≦)Oカンテン♪☆\(≧ロ≦)トンテン♬d(≧∀≦)bカンテン♪(*^ー^)/トンテン♬o(^-^o)(^o-^)oカンテン♪(^∀'*)ノ〃トンテン♬☆(^∀^o)カンテン♪┗(`・ω・´)┛トンテン♬(●´ω`●)カンテン♪
このあたりは、現在、鋭意製作中です。

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酒呑童子の説話をいまにつたえる代表的な2大文化財である、香取本(かとりぼん)大江山絵詞(おおえやまえことば)』(逸翁(いつおう)美術館所蔵)と、古法眼本(こほうげんぼん)酒伝童子絵巻(しゅてんどうじえまき)』(サントリー美術館所蔵)の、2つの絵巻物について

 ちなみに、酒呑童子の説話をいまにつたえる代表的な2大文化財(絵巻物)として、香取本(かとりぼん)大江山絵詞(おおえやまえことば)』(逸翁(いつおう)美術館所蔵)と、古法眼本(こほうげんぼん)酒伝童子絵巻(しゅてんどうじえまき)』(サントリー美術館所蔵)の、2つの絵巻物があります。

 香取本(かとりぼん)大江山絵詞(おおえやまえことば)』は、現在、重要文化財に指定されています (*6)が、1950年までは、国宝(いわゆる「旧国宝」)に指定されていました。1950年8月に文化財保護法が施行されたことで、それまで国宝(いわゆる「旧国宝」)であった香取本(かとりぼん)大江山絵詞(おおえやまえことば)』は、重要文化財に指定されました (*7)

逸翁美術館とその周辺の写真 (*8)

 もうひとつの代表的な酒呑童子説話の文化財(絵巻物)として、サントリー美術館に所蔵されている、古法眼本(こほうげんぼん)酒伝童子絵巻(しゅてんどうじえまき)』という絵巻物があります。この絵巻物も、現在、重要文化財に指定されています (*9)古法眼本(こほうげんぼん)酒伝童子絵巻(しゅてんどうじえまき)』の絵図は、狩野派(かのうは)2代目の絵師である狩野元信(かのうもとのぶ)が描いたとされている絵図です。狩野元信(かのうもとのぶ)は、通称「古法眼(こほうげん)」とも呼ばれます。サントリー美術館所蔵の『酒伝童子絵巻(しゅてんどうじえまき)』は、古法眼(こほうげん)狩野元信(かのうもとのぶ))が絵図を描いた絵巻物なので、「古法眼本(こほうげんぼん)」と呼ばれることもあります。また、この絵巻物は、サントリー美術館に所蔵されていることから、「サントリー(ぼん)」や「サ本(さほん)」と呼ばれることもあります。

サントリー美術館とその周辺の写真 (*10)

 酒呑童子の説話は、中世から現在までの約600年以上の長い歴史のなかで、絵画や、文学、能楽(謡曲)、浄瑠璃、歌舞伎、演劇、唱歌・楽曲、映画、マンガ、アニメ、ゲームなどなど、数え切れないほどたくさんの文化や芸術に取り入れられてきました。そのように、酒呑童子の説話は、これまでの日本の文化や芸術に大きな影響を与えてきましたし、いまの日本の文化や芸術にも大きな影響を与え続けていますし、これからの日本の文化や芸術にも大きな影響を与え続けていくことでしょう。また、その文化的・芸術的影響は、日本だけにとどまらず、世界中に広がりつづけています。そうした、酒呑童子の説話の影響の大きさを考えると、酒呑童子の説話をいまにつたえている代表的な2大文化財(絵巻物)である、香取本(かとりぼん)大江山絵詞(おおえやまえことば)』(逸翁(いつおう)美術館所蔵)と、古法眼本(こほうげんぼん)酒伝童子絵巻(しゅてんどうじえまき)』(サントリー美術館所蔵)の2大絵巻物が、文化財として、とても価値が高いものであるということが、おわかりいただけるかとおもいます。

目次
  1. 酒呑童子の説話をいまにつたえる代表的な2大文化財である、香取本(かとりぼん)大江山絵詞(おおえやまえことば)』(逸翁(いつおう)美術館所蔵)と、古法眼本(こほうげんぼん)酒伝童子絵巻(しゅてんどうじえまき)』(サントリー美術館所蔵)の、2つの絵巻物について
  2. だれにもわからない、香取本(かとりぼん)大江山絵詞(おおえやまえことば)』の、絵図と詞書(ことばがき)の正しい並び順
  3. 高橋昌明さんの復元案にもとづいた、香取本(かとりぼん)大江山絵詞(おおえやまえことば)』の、絵図と詞書(ことばがき)の順序
    1. 高橋昌明さんの復元案:上巻
      1. 高橋昌明さんの復元案:上巻 第一段
      2. 高橋昌明さんの復元案:上巻 第二段
      3. 高橋昌明さんの復元案:上巻 第三段
      4. 高橋昌明さんの復元案:上巻 第四段
      5. 高橋昌明さんの復元案:上巻 第五段
      6. 高橋昌明さんの復元案:上巻 第六段
      7. 高橋昌明さんの復元案:上巻 第七段?
      8. 高橋昌明さんの復元案:上巻 第八段
      9. 高橋昌明さんの復元案:上巻 第九段
      10. 高橋昌明さんの復元案:上巻 第十段
    2. 高橋昌明さんの復元案:下巻
      1. 高橋昌明さんの復元案:下巻 第一段
      2. 高橋昌明さんの復元案:下巻 第二段
      3. 高橋昌明さんの復元案:下巻 第三段
      4. 高橋昌明さんの復元案:下巻 第四段
      5. 高橋昌明さんの復元案:下巻 第五段
      6. 高橋昌明さんの復元案:下巻 第六段
      7. 高橋昌明さんの復元案:下巻 第七段
      8. 高橋昌明さんの復元案:下巻 第八段
      9. 高橋昌明さんの復元案:下巻 第九段
  4. 絵巻の原本の現状:香取本(かとりぼん)大江山絵詞(おおえやまえことば)』の詞書(ことばがき)釈文(しゃくぶん)
    1. 絵巻の原本の現状:上巻
    2. 絵巻の原本の現状:下巻
    3. 絵巻の原本の現状:詞書巻(ことばがきかん)
  5. 陽明文庫本(ようめいぶんこぼん)酒天童子物語絵詞(しゅてんどうじものがたりえことば)
    1. 陽明文庫本(ようめいぶんこぼん)酒天童子物語絵詞(しゅてんどうじものがたりえことば)」のイメージ画像
    2. 陽明文庫本(ようめいぶんこぼん)酒天童子物語絵詞(しゅてんどうじものがたりえことば)」の文章
  6. 静嘉堂文庫(せいかどうぶんこ)色川(いろかわ)三中(みなか)旧蔵『大江山酒顚童子絵詞(おおえやましゅてんどうじえことば)』の詞書(ことばがき)
  7. 香取本(かとりぼん)大江山絵詞(おおえやまえことば)』の詞書(ことばがき)の現代語訳
    1. 用語集
  8. 香取本(かとりぼん)大江山絵詞(おおえやまえことば)』に関連する諸本の詞書(ことばがき)の原文
    1. 絵巻の原本の現状:香取本(かとりぼん)大江山絵詞(おおえやまえことば)』の詞書(ことばがき)の原文
    2. 陽明文庫本(ようめいぶんこぼん)酒天童子物語絵詞(しゅてんどうじものがたりえことば)」の詞書(ことばがき)の原文
    3. 静嘉堂文庫(せいかどうぶんこ)色川(いろかわ)三中(みなか)旧蔵『大江山酒顚童子絵詞(おおえやましゅてんどうじえことば)』の詞書(ことばがき)の原文

だれにもわからない、香取本(かとりぼん)大江山絵詞(おおえやまえことば)』の、絵図と詞書(ことばがき)の正しい並び順

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香取本(かとりぼん)大江山絵詞(おおえやまえことば)』の絵巻のイメージ画像
(「上巻」「下巻」「詞書巻(ことばがきかん)」の三巻(絵巻の原本の現状)) (*11) (*12)

 

後魏のれき道元は『水経』に注をして、『山海経』は世に埋もれることとし久しく、韋編いへんほとんど絶え、書策の順序は乱れて編集しがたく、後人が仮に綴り合わせたから、古人の遠意と異なるところが多いという。まことに古経の残簡の復元しがたいのは昔からなのである。

―― 高馬三良「解説」『山海経』 (*13)

 

現在、逸翁(いつおう)美術館に収蔵されている香取本(かとりぼん)大江山絵詞(おおえやまえことば)』の絵巻物の、絵図と、詞書(ことばがき)は、現状では「上巻」「下巻」「詞書巻(ことばがきかん)」の三巻の巻物のかたちになっています。ですが、この三巻の巻物のかたちにまとめられる以前は、絵図と詞書(ことばがき)が巻物のかたちにまとめられていたわけではなく、絵図と詞書(ことばがき)がバラバラになっている状態だったそうです。しかも、詞書(ことばがき)の文章や、絵図の一部が欠損している状態であったそうです。そのため、香取本(かとりぼん)大江山絵詞(おおえやまえことば)』の絵巻物の、もともとの絵図と詞書(ことばがき)の正しい並び順は、わからなくなってしまっているのです。ですので、現状の香取本(かとりぼん)大江山絵詞(おおえやまえことば)』の絵巻物の、絵図と詞書(ことばがき)の並び順は、正しい並び順ではなく、並び順がまちがっている部分もあるようです。 (*14)

香取本(かとりぼん)大江山絵詞(おおえやまえことば)』の、絵図と詞書(ことばがき)の、正しい並び順については、榊原悟さん (*15) や、高橋昌明さん (*16)が、復元案を提示されています。

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脚注
  1. 高橋昌明 (2005年) 「四、叡山で跳躍する」, 「第六章 酒呑童子説話の成立」, 『酒呑童子の誕生 : もうひとつの日本文化』, 中公文庫, 中央公論新社, 235ページ.[↩ Back]
  2. 牧野和夫 (1993年) 「中世聖徳太子伝と説話 : “律”と太子秘事・口伝・「天狗説話」」, 本田義憲 [ほか]編, 『説話の講座 第3巻 (説話の場 : 唱導・注釈)』, 勉誠社, 227ページ.[↩ Back]
  3. 出典:郭璞かくはく「山海経序」, 高馬三良(翻訳), (1994年), 『山海経:中国古代の神話世界』, 平凡社ライブラリー, 平凡社, 12~13ページ. [↩ Back]
  4. 香取本(かとりぼん)」というのは、「香取神宮本かとりじんぐうぼん」の略称です。もともと、『大江山絵詞(おおえやまえことば)』は、香取神宮かとりじんぐうの宮司家が所蔵していたものなので、このような通称で呼ばれています。[↩ Back]
  5. この絵図のイメージ画像は、香取本(かとりぼん)大江山絵詞(おおえやまえことば)』の絵図(現状の絵巻の原本の「下巻 第七絵図」)をもとにして、筆者(倉田幸暢)が制作したものです。[↩ Back][↩ Back]
  6. 参考文献:(1992年) 「8 大江山絵詞」, 「作品解説」, 逸翁美術館(編), 『逸翁清賞 : 逸翁美術館名品図録』(改訂版), 逸翁美術館, 96ページ.[↩ Back]
  7. 参考文献:榊原悟 (1984) 「「大江山絵詞」小解」, 「一 伝来」, 「第二章「大江山絵詞」の概要」, 小松茂美(編), 『続日本絵巻大成 19』(土蜘蛛草紙 天狗草紙 大江山絵詞), 中央公論社, 144ページ.[↩ Back]
  8. 逸翁美術館とその周辺を撮影したこれらの写真は、筆者が2017年9月に撮影した写真です。[↩ Back]
  9. 参考文献:(2017年) 「60 重要文化財 酒伝童子絵巻」, 「第四章 和漢を兼ねる」, 「作品解説」, 狩野元信(画), 池田芙美 ほか(編), 『狩野元信 : 天下を治めた絵師 : 六本木開館10周年記念展』, サントリー美術館, 224~225ページ.[↩ Back]
  10. サントリー美術館とその周辺を撮影したこれらの写真は、筆者が2017年8月に撮影した写真と2017年9月に撮影した写真です。[↩ Back]
  11. この「香取本(かとりぼん)大江山絵詞(おおえやまえことば)』の絵巻のイメージ画像(「上巻」「下巻」「詞書巻(ことばがきかん)」の三巻(絵巻の原本の現状))」の画像は、『続日本絵巻大成 19 (土蜘蛛草紙・天狗草紙・大江山絵詞)』の147ページに掲載されている「大江山絵詞 現装」の写真の挿絵をもとに筆者(倉田幸暢)が制作したものです。)[↩ Back]
  12. 参考: 「𠔥好法師眞跡 小舟岳題簽」(兼好法師真跡 小舟岳題簽). [↩ Back]
  13. 高馬三良 (1994年) 「解説」, 『山海経:中国古代の神話世界』, 平凡社ライブラリー, 平凡社, 181ページ. [↩ Back]
  14. 参考文献:高橋昌明 (2005年) 「【付録】『大江山絵詞』復元の試み」, 『酒呑童子の誕生 : もうひとつの日本文化』, 中公文庫, 中央公論新社, 260~263ページ. [↩ Back]
  15. 参考文献:榊原悟 (1984年) 「二 現状・錯簡と復原」, 「第二章 「大江山絵詞」の概要」, 「「大江山絵詞」小解」, 小松茂美(編), 『続日本絵巻大成 19』(土蜘蛛草紙 天狗草紙 大江山絵詞), 中央公論社, 149~152ページ. [↩ Back]
  16. 参考文献:高橋昌明 (2005年) 「【付録】『大江山絵詞』復元の試み」, 『酒呑童子の誕生 : もうひとつの日本文化』, 中公文庫, 中央公論新社, 260~285ページ. [↩ Back]

鬼の霊木と竜宮たる比叡山延暦寺の水神 酒呑童子

By Yukinobu Kurata (倉田幸暢)

「根本中堂 薬師如来 御衣木旧跡」 の石標 (比叡山延暦寺 東塔北谷)
「根本中堂 薬師如来 御衣木(みそぎ)旧跡」 の石標
(比叡山延暦寺 東塔(とうどう) 北谷 八部尾 仏母塚) (*1)

 

 最澄の落とした一滴のしずくは、やがて比叡山を水源として千二百年を経たいま、現代に流れている。それが最澄の描いたロマンであったかどうかは知るよしもない。
 比叡山の樹海はどこまでも深い。そして広大である。平安にはじまり鎌倉に起こった“日本仏教の源流”が、いまも蕩々としてあるからであろう。

―― 梶原学『比叡山』 (*2)

 

目照りが続く中、天台座主良真(一〇二二~一〇九六)は自宗天台宗を褒め称え、他宗(真言宗)を謗り、朝廷に対して比叡山の龍尾という山岳で七仏薬師法を修するようにアピールした。しかも良真は、雨をもたらす龍王が神泉苑の池ではなく、龍尾という山岳に遊戯しているとも主張した。

(中略)

深刻な旱魃が続くなか、天台座主良真は東密を批判し、東密の神泉苑の龍王信仰を天台宗に取り入れ、新たに比叡山で樹立させようとした。

(スティーブン・トレンソン「醍醐寺における祈雨の登場」, 『祈雨・宝珠・龍:中世真言密教の深層』) (*3)

『小野類秘鈔』に「(中略)」という記述があり、それによれば水天供はすでに康平八年(治暦元年〔一〇六五〕)に比叡山で執り行われたこととなる。

(中略)

神泉苑の龍王は、東密の伝承(後述)ではインドより当苑に来住した無熱池の龍王とされた。だが、『孔雀経』によれば、無熱池の龍王は水天である。そのために、特に十一世紀後半から神泉苑の孔雀経御読経が盛行するようになった後、東密では神泉苑の龍が水天だという信仰が一般化したのである。

(中略)

要するに、東密の水天供は、古来の神泉苑龍神信仰のなかに胚胎していた水天信仰に基づいていたと推定されよう。

(中略)

況八大龍王皆蒙於閻浮提可降雨仏勅、若干眷属在法花坐、此曼荼羅中列諸龍王、因之修此法感雨也

(中略)

成尋は(中略)、彼の祖師である智証大師円珍(八一四~八九一)が、青龍寺の法全に就いて水天法及び倶梨伽羅龍王の祈雨法を学んだことを述べた。(中略)これにより、天台宗寺門派で水天の祈雨法が秘法とされていた事実が分かる。(中略)つまり、水天供が台頭した背景に、天台宗が古くから水天法の秘法を伝持しているという点を主張していたことが想像される。

(スティーブン・トレンソン「四 水天供の確立と隆盛」, 『祈雨・宝珠・龍:中世真言密教の深層』) (*4)

 

下記の文章は、現存最古の酒呑童子説話をつたえる香取本『大江山絵詞(おおえやまえことば)(*5)の上巻のなかの第5段の詞書(ことばがき)の文章の一部を釈文(しゃくぶん)にした文章です。赤文字や太文字などの文字装飾は、筆者によるものです。 (*6) (*7) (*8)

頼光(よりみつ)保昌(やすまさ)、同じ(ことば)に、「同じくは、亭主(ていしゅ)御出(おい)であらんこそ面白(おもしろ)(はべ)るべけれ。我等(われら)(ばか)りは(めずら)しからぬ同行(どうぎょう)(ども)にてある」と言はれければ、(しばら)くありて亭主(ていしゅ)童子(どうじ)()(きた)り。(たけ)一丈(いちじょう)(ばか)りなるが、眼居(まなこい)言柄(ことがら)(まこと)(かしこ)く、智恵(ちえ)(ぶか)げにて、色々(いろいろ)小袖(こそで)に、白き(はかま)(こう)水干(すいかん)をぞ着たりける。美しき女房(にょうぼう)(たち)四、五人に、(あるい)円座(えんざ)(あるい)脇息(きょうそく)持たせて、(あた)りも(かがや)(ばか)りに由々(ゆゆ)しくぞ見えし。童子(どうじ)頼光(よりみつ)に問ひ(もう)されけるは、「(おん)修行者(すぎょうざ)何方(いずかた)より(いか)なる(ところ)へとて御出(おい)(そうら)ひけるぞ」と問ひければ、答へられけるは、「諸国一見(いっけん)(ため)(まか)()でたるが、(すず)ろに山に()み迷ひて、(これ)まで(きた)る」(よし)をぞ答へられける。童子(どうじ)(また)我身(わがみ)有様(ありさま)を心に()けて語りけり。「(われ)(これ)、酒を深く愛する者なり。()れば、眷属等(けんぞくら)には酒天童子(しゅてんどうじ)異名(いみょう)に呼び付けられ(はべ)るなり。(いにしえ)はよな、平野山(ひらのやま)重代(じゅうだい)私領(しりょう)として(まか)り過ぎしを伝教大師(でんぎょうだいし)といひし不思議(ふしぎ)(ぼう)()の山を(てん)じ取りて、(みね)には根本中堂(こんぽんちゅうどう)を建て、(ふもと)には七社(しちしゃ)霊神(れいじん)(あが)(たてまつ)らんとせられしを、年来(ねんらい)住所(すみどころ)なれば(かつ)名残(なごり)()しく覚え、(かつ)(すみか)もなかりし(こと)口惜(くちお)しさに、楠木(くすのき)(へん)じて度々(たびたび)障碍(しょうげ)をなし、(さまた)(はべ)りしかば、大師房(だいしぼう)()の木を切り、地を(たいら)げて、「()けなば」と(はべ)りし(ほど)に、()()(うち)(また)、先のよりも(だい)なる楠木(くすのき)(へん)じて(はべ)りしを、伝教房(でんぎょうぼう)不思議(ふしぎ)かなと(おも)ひて、結界(けっかい)(ふう)(たま)ひし(うえ)、「阿耨多羅三藐三菩提(あのくたらさんみゃくさんぼだい)(ほとけ)(たち)()が立つ(そま)冥加(みょうが)あらせ(たま)へ」と(もう)されしかば、心は(たけ)(おも)へども(ちから)及ばず(あら)はれ()でて、「(しか)らば、居所(いどころ)を与へ(たま)へ」と(うれ)(もう)せしに()て、近江国(おうみのくに)かが山、大師房(だいしぼう)(りょう)なりしを得たりしかば、(しか)らばとて()の山に住み()えてありし(ほど)に、桓武(かんむ)天皇、(また)勅使(ちょくし)を立て宣旨(せんじ)を読まれしかば、王土(おうど)にありながら、勅命(ちょくめい)さすがに(そむ)(がた)かりし(うえ)天使(てんし)(きた)りて追ひ(いだ)せしかば、(ちから)無くして(また)()の山を迷ひ()でて、立ち宿(やど)るべき(すみか)もなかりし(こと)口惜(くちお)しさに、風に(たく)し雲に乗りて、(しばら)くは浮かれ(はべ)りし(ほど)に、時々(ときどき)()怨念(おんねん)(もよお)す時は、悪心(あくしん)()()て、大風(おおかぜ)()旱魃(かんばつ)()りて、国土(こくど)(あだ)()して心を(なぐさ)(はべ)りき。

 

鋭意製作中です m(_ _)mトンテン♬(o≧ω≦)Oカンテン♪☆\(≧ロ≦)トンテン♬d(≧∀≦)bカンテン♪(*^ー^)/トンテン♬o(^-^o)(^o-^)oカンテン♪(^∀'*)ノ〃トンテン♬☆(^∀^o)カンテン♪┗(`・ω・´)┛トンテン♬(●´ω`●)カンテン♪(o≧ω≦)Oカンテン♪☆\(≧ロ≦)トンテン♬d(≧∀≦)bカンテン♪(*^ー^)/トンテン♬o(^-^o)(^o-^)oカンテン♪(^∀'*)ノ〃トンテン♬☆(^∀^o)カンテン♪┗(`・ω・´)┛トンテン♬(●´ω`●)カンテン♪
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比叡山延暦寺の3D地図

古くからの登拝路は廃れ、表参道であった本坂でさえ今は草に埋もれている。いわんや谷に沿い、嶺をつたってひらかれた山間の諸道は、いずれも深い歴史を秘めていながら寺院関係者や、ここを生業の場所とする杣人に伝えられるばかりとなっている。
 北村は故郷の山の変貌に気がついていた。「早よう聞いとかんと判らんようになる」といって坂本の人々に尋ねて歩いた。それは山林管理に長年従事してきた古老のような、山を熟知した人が少なくなったという危機感からであった。彼は伝承の収集と共に、限られた休暇をつかって山中を歩き、古道の踏査に精を出した。道標や石碑は克明に採寸し、文字を写し取っていった。こうした地味な作業を続ける内に、それらが比叡の歴史につながっているのを感じ始めていた。

―― 近江百山之会『いのりみね:北村賢二遺稿集』 (*9)

3D地図の操作方法
回転:マウスの左クリックを押しながらマウスを動かす。
視点移動:マウスのホイールを押したまマウスを動かす。
拡大縮小:マウスのホイールを回転させる。

地図1 比叡山延暦寺の広域地図(3D地図)

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脚注
  1. 「東塔」という言葉の読み方については、現在では一般的に「とうどう」と読む場合が多いようです。ですが、そのほかにも、「とうとう」と読む場合もあります。

    「東塔」という言葉に「とうどう」という読み仮名(振り仮名)をつけている文献の例としては、つぎのような文献があります。
    【文献1】武覚超 (2008年) 『比叡山諸堂史の研究』, 法藏館, 223ページ。
    【文献2】梅原猛,今出川行雲,梅原賢一郎,奥田昭則 (2010年) 『横川の光:比叡山物語』, 角川学芸出版, 22ページ。

    「東塔」という言葉に「とうとう」という読み仮名(振り仮名)をつけている文献の例としては、つぎのような文献があります。
    【文献1】 (1991年) 『日本歴史地名大系 第25巻 (滋賀県の地名)』, 平凡社, 183ページ。
    【文献2】「東塔」, 「地名・寺社名解説」 (2001年) 馬淵和夫(校注・訳者), 国東文麿(校注・訳者), 稲垣泰一(校注・訳者), 『新編日本古典文学全集 37:今昔物語集 3』(『今昔物語集』第20巻~第26巻), 小学館, 634ページ(1段目)。

    (余談ですが、ぼくは、2018年11月13日に、比叡山延暦寺の東塔地区にある本願堂旧跡の石碑のちかくで、山歩きをされていた60歳代ぐらいの男性に出会い、意気投合して、その方から比叡山についてのいろいろなお話を聞かせていただく機会がありました。(その男性は、比叡山の東側の麓である大津市坂本にお住まいの地元の方でした。)その男性は、「東塔」のことを「とうとう」と発音されていました。ですので、もしかすると、比叡山の東側の麓の大津市坂本のあたりにお住まいの地元の方々のなかの、ある一定の年齢層以上の世代の方々にとっては、「東塔」のことを「とうとう」と発音することが一般的なのかもしれません。)
    [↩ Back]

  2. 出典: 梶原学(著者), 菊池東太(写真), (1986年) 「最北の地に炎をもやす: 香芳谷」, 「Ⅲ 高僧と文学の風光: 横川」, 『比叡山』, 佼成出版社, 209ページ. [↩ Back]
  3. 出典:スティーブン・トレンソン (2016年) 「(1) 醍醐寺における祈雨の登場」, 「二 醍醐寺における祈雨」, 「第五章 請雨経法の途絶と醍醐寺における祈雨」, 「第一部 請雨経法の歴史」, 『祈雨・宝珠・龍:中世真言密教の深層』, プリミエ・コレクション 72, 京都大学学術出版会, 181~182ページ.[↩ Back]
  4. 出典:スティーブン・トレンソン (2016年) 「四 水天供の確立と隆盛」, 「第六章 鎌倉時代における請雨経法の復興と終焉」, 「第一部 請雨経法の歴史」, 『祈雨・宝珠・龍:中世真言密教の深層』, プリミエ・コレクション 72, 京都大学学術出版会, 213~218ページ.[↩ Back]
  5. 香取本『大江山絵詞(おおえやまえことば)』(現在は、逸翁美術館に所蔵されています。)[↩ Back]
  6. 参考文献:(1993年) 「大江山絵詞」, 小松茂美(編者), 『続日本の絵巻 26』(土蜘蛛草紙 天狗草紙 大江山絵詞), 中央公論社. [↩ Back]
  7. 参考文献: (1984年) 「大江山絵詞」, 小松茂美(編者), 『続日本絵巻大成 19』(土蜘蛛草紙 天狗草紙 大江山絵詞), 中央公論社. [↩ Back]
  8. 参考文献: (1975年) 「大江山酒天童子(逸翁美術館蔵古絵巻)」, 横山重(編者), 松本隆信(編者), 『室町時代物語大成 第3』, 角川書店. [↩ Back]
  9. 近江百山之会 (1988年) 「比叡山資料」, 北村賢二(著者), 近江百山之会(編集者), いのりみね:北村賢二遺稿集』, サンブライト出版, 74ページ.[↩ Back]

「死を超えるものが欲しい」:幸村誠さんはどのような想いをもって『ヴィンランド・サガ』や『プラネテス』のマンガを描いておられるのでしょうか?

By Yukinobu Kurata (倉田幸暢)

Over the Death Fence (*1)

 

僕がもし、今まさに飛び降りんとするその二人と、フェンス越しに話をするチャンスに恵まれたとして、何を言えば、また何をしたら、二人は金網のこっちに戻ってきてくれるんだろうか。

―― 幸村誠、『プラネテス』第3巻 (*2)

そんなアルネイズに
「だから生きろ」と言えるだけの言葉が
すぐには出てこなかった
 
死を超えるものが欲しい
 
アルネイズに胸を張って語ることができる
死を超えた救いと安らぎが生者の世界に欲しい
 
無いなら 作る
 

―― トルフィンの言葉、『ヴィンランド・サガ』第13巻 (*3)

 

目次
  1. はじめに
  2. 「なぜ・・・・・生きなければならないの?」
    1. 「死ぬ理由はないけど生きてる理由もない」と書き遺して死んだ二人の女の子
    2. 「穿つ問い掛け」
    3. 「アルネイズのために」という言葉に込められた、もうひとつの意味
      1. 第93話の扉絵の、微笑むアルネイズの絵が意味するもの
    4. 「死ぬとか、生きるとか、それらの意味とか」「やっぱり考えてしまうのです」
  3. 行き場のない人たちはどこへ行けばいいのか?
    1. 「行き場のない人たち」
    2. 「ここではないどこかに・・・・・・」
    3. 「私は船に乗りたいの!」
    4. 孤独な「家なき鳥」クリーア
    5. 「そのために生きなさい」
    6. 「世界はそこだけ、なんて風に考えるのはかなしい」
    7. 「きっといたと思います」
  4. 「本当の戦士」とはなにか?
    1. トールズが目指したもの
    2. アシェラッドが待ち望んだ「英雄」
    3. 「世界最強」のトルケルより強い者
    4. トルフィンの「本当の戦い」
      1. 「誓い」
      2. 「本当の戦い」
      3. 「最初の手段」
      4. 「戦士の誕生」
      5. 「無敵」
    5. 「まず逃げなさい」
      1. 「勝手に二択にするな」
    6. 「こうだったらいいのになとボクが願う主人公像、人間像」
      1. 「だめだった時期の経験もすべて無駄にならないような成長過程を経ているんじゃないか」
  5. 「愛」とはなにか?
    1. 「悪魔みたいな男」ロックスミスの「愛」
    2. 「酒呑み坊主」ヴィリバルドが語る「愛」と「愛という名の差別」
    3. 「叛逆の帝王」クヌートの「愛」と「楽土」
      1. 「ふたつの楽土」
    4. 「惑う人」星野八郎太の「愛」と「つながり」
    5. 「プラネテス」の意味は「迷い子たち」
    6. 「人は人にとって」
  6. なぜ生きるのか、なぜ描くのか
    1. 「漫画という「考える装置」」
    2. 「ボクは、ボクが教わったことを全力でこの漫画に描くつもりです」
  7. そのほかの話題
    1. 2つの「プロローグの終わり」
    2. 実在の人物であるトルフィン
    3. アニメ版の『プラネテス』のご紹介
    4. アニメ版の、いろいろな言語での「プラネテス」という言葉のモーフィング映像について
    5. 『ヴィンランド・サガ』が、ついにアニメ化!
    6. 『ヴィンランド・サガ』のトルフィンが、ゲームや、ショートアニメに登場!
    7. 『プラネテス』に登場した印象的な言葉
  8. 参考資料
    1. 参考資料:マンガ『プラネテス』関連
      1. インタビュー記事
    2. 参考資料:アニメ『プラネテス』関連
    3. 参考資料:マンガ『ヴィンランド・サガ』関連
      1. インタビュー記事

はじめに

『ヴィンランド・サガ』や、『プラネテス』というマンガの作者である、幸村誠さんという漫画家さんがおられます。

ぼくは、『ヴィンランド・サガ』と、『プラネテス』は、ほんとうにすばらしい作品だと、こころの底からおもいます。

もし、「あなたが1番おもしろいとおもうマンガを紹介してください」と誰かに聞かれたら、『プラネテス』と『ヴィンランド・サガ』を紹介します。

それくらい、この2つのマンガはすばらしい作品だとおもいます。

また、そういった作品を描いていらっしゃる作者である幸村誠さんも、とても興味深い人だとおもいます。

『プラネテス』と、『ヴィンランド・サガ』には、作者である幸村誠さんの問題意識があらわれているように感じられるところがたくさんあります。

そこで、今回は、「幸村誠さんが、『ヴィンランド・サガ』や『プラネテス』の作品を描くにあたって、どんな思いをもってマンガを描かれているのだろうか?」、ということをかんがえてみたいとおもいます。

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脚注
  1. 無料の写真: 手, ブーケ, フェンス, ギフト, 与えます, 祝います, 関係 - Pixabayの無料画像 - 1549224 by klimkin on Pixabay[↩ Back]
  2. (幸村誠、(冊子のカバーの折り返しのところに掲載されている著者による文章)、『プラネテス』第3巻(冊子版)、アフタヌーンKC、講談社、2003年)[↩ Back]
  3. (トルフィンの言葉(幸村誠、「第93話 戦士の誕生」、『ヴィンランド・サガ』第13巻 Kindle版、アフタヌーンコミックス、講談社、2013年、185~190ページ))[↩ Back]

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