どうも、倉田幸暢です。
YouTubeを活用した、「インタラクティブ動画プロモーション」の実例をご紹介します。
「インタラクティブ動画プロモーション」というのは、YouTubeの動画の画面内にボタンをいくつか表示させて、そのなかからユーザーが好きなものを選択することができるという動画を使ったプロモーションのことです。
この「インタラクティブ動画プロモーション」は、YouTubeの「動画アノテーション」という機能を使ってつくられています。
ちなみに、「インタラクティブ(interactive)」というのは、「双方向式」や「対話式」といったような意味です。
一言で言えば、ユーザーが一方的に情報を受け取るだけではなく、ユーザー自身が欲しい情報を選ぶことができる選択肢がある、ということです。

目次
  1. 事例1: 選択肢を選ぶことでストーリーが進んでいく「インタラクティブ・ドラマ」の日本での事例1 - 大塚製薬 サプリメント「ネイチャーメイド」
  2. 事例2: 選択肢を選ぶことでストーリーが進んでいく「インタラクティブ・ドラマ」の海外での事例1 - ヘル・ピッツァ「ゾンビをかき分け、ピザをお届け」
  3. 事例3: 選択肢を選ぶことでストーリーが進んでいく「インタラクティブ・ドラマ」の日本での事例2 - ダイキン工業 エアコン「うるるとさらら」
  4. 事例4: 選択肢を選ぶことでストーリーが進んでいく、「インタラクティブ・ドラマ」 - ドタバタ喜劇シリーズ「Chad, Matt & Rob」
  5. 事例5: インタラクティブ機能を活用して、YouTubeの動画自体を自社のホームページにする - 広告代理店「Boone Oakley」(ブーン・オークリー)
  6. 事例6: 商品説明のためのYouTube動画を見て商品に興味を持ったお客さんを、ネットショップのウェブサイトへ誘導する仕組み - ファッションブランド「French Connection」(フレンチ・コネクション)
  7. おまけ1:メルセデス・ベンツ Cクラス クーペ のプロモーションのためにつくられたインタラクティブ動画
  8. おまけ2:商品説明のためのYouTube動画を見て商品に興味を持ったお客さんを、ネットショップのウェブサイトへ誘導する仕組み – ELLE
  9. 今後、主流になるマーケティングのキーワードは、「ゲーム性(インタラクティブ性&エンターテイメント性)」
    1. YouTubeのうまい使い方についての関連記事
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事例1: 選択肢を選ぶことでストーリーが進んでいく「インタラクティブ・ドラマ」の日本での事例1 - 大塚製薬 サプリメント「ネイチャーメイド」

大塚製薬が、サプリメント「ネイチャーメイド」のプロモーションとして作った「インタラクティブ・ドラマ」です。
このドラマは、「LA Style Plus」(ロサンゼルス・スタイル・プラス)というタイトルのインタラクティブ・ドラマのシリーズです。
ドラマの内容は、セレブな大都会ロサンゼルスで、スタイリッシュなライフスタイルを送る、個性豊かな4人の女性の物語です。
この動画シリーズの視聴者は、性格も好みも価値観も異なるこの4人の女性(エマ、ローレン、ジュリア、クロエ)のなかで、自分が興味を持った人を選ぶことによって、その女性のライフスタイルを追体験することができます。
それぞれのストーリーのなかでは、健康的で美しく楽しいライフスタイルを送るための必須アイテムとして、サプリメントが登場します。
そして、それぞれのドラマの最後では、自分にあったサプリメントを提案してくれる「サプリメントチェック」ができるウェブサイトへアクセスするように誘導しています。
Brunch with the Girls

Story 3 "Advanced" Start

事例2: 選択肢を選ぶことでストーリーが進んでいく「インタラクティブ・ドラマ」の海外での事例1 - ヘル・ピッツァ「ゾンビをかき分け、ピザをお届け」

ニュージーランドの宅配ピザ「ヘル・ピッツァ」がプロモーションとして作った「インタラクティブ動画」です。
主人公のピザ宅配員が、ゾンビに包囲されている女性にピザを届けるために、ゾンビだらけの街を駆け抜けていくというストーリーになっています。
この動画は、それぞれの動画の最後に表示される選択肢を選ぶことでストーリーが進んでいくという、「インタラクティブ・ドラマ」とでもいうべきものです。
Interactive zombie movie adventure - DELIVER ME TO HELL - REAL ZOMBIES ATTACK
http://www.youtube.com/watch?v=9p1yBlV7Ges

「ヘル・ピッツァ」のYouTubeチャンネル
Hell Pizza
http://www.youtube.com/user/HellPizzaNZ
「ヘル・ピッツァ」のウェブサイト
インターナショナル
http://hellpizza.com/
ニュージーランド
http://hellpizza.com/nz/

事例3: 選択肢を選ぶことでストーリーが進んでいく「インタラクティブ・ドラマ」の日本での事例2 - ダイキン工業 エアコン「うるるとさらら」

ダイキン工業株式会社が、エアコン「うるるとさらら」のプロモーションとして作った「インタラクティブ動画」です。
この動画は、それぞれの動画の最後に表示される選択肢を選ぶことでストーリーが進んでいくという、「インタラクティブ・ドラマ」とでもいうべきものです。

これから始まるドラマはあなたが選ぶ選択によって様々な結末を迎えます。4つのストーリーに18通りのエンディング、ストーリー次第で特典動画をGET!

(下記のダイキン工業のホームページよりの引用)

YouTubeのアノテーション機能を使った、ユーザー自身がドラマのストーリー展開と結末を決める参加型の新感覚動画コンテンツです。

(下記のダイキン工業のホームページよりの引用)

かぎはうるるとさらら!新感覚 インタクティブドラマプロモーション
ダイキン工業株式会社
http://www.daikinaircon.com/roomaircon/special/daito
頑張れ!新入社員 大東くん!!~正解の鍵はうるるとさらら~

http://www.youtube.com/watch?v=x9eT03NJrxU

ちなみに、Googleの公式ブログでは成功事例として、この「うるるとさらら」の「インタラクティブ・ドラマ」が紹介されています。
Inside AdWords
AdWords 日本版 公式ブログ
事例紹介 -YouTube 動画アノテーションを活用、店頭プロモーションも視野に入れたキャンペーン「ダイキン工業株式会社」
http://adwords-ja.blogspot.com/2011/02/youtube.html

事例4: 選択肢を選ぶことでストーリーが進んでいく、「インタラクティブ・ドラマ」 - ドタバタ喜劇シリーズ「Chad, Matt & Rob」

Chad(チャド)とMatt(マット)とRob(ロブ)の3人が毎回引き起こすドタバタ喜劇シリーズです。
それぞれの動画の最後に表示される選択肢を選ぶことで、物語が進んでいきます。
これらの動画は、なにかの商品の販売のためにつくられた動画ではないので、狭い意味でのマーケティングとは無関係といえるかもしれません。
しかし、これらの動画は、クオリティやエンターテイメント性が優れているので、「インタラクティブ動画」の実例として学ぶべきものがあると思います。
また、余談ですが、こうした「インタラクティブ動画」は、アドベンチャーゲームや、ビジュアルノベル、サウンドノベルといったゲームに似た、新しい形態のゲームであるともいえます。
The Treasure Hunt: A Chad, Matt & Rob Interactive Adventure!

Rob(ロブ)が宝の地図を見つけてきたことから、3人が宝探しに巻き込まれることになるというストーリーです。
The Time Machine: A Chad, Matt & Rob Interactive Adventure!

Rob(ロブ)がタイムマシーンを見つけてきたことから、3人でタイムトラベルをすることになるというストーリーです。

事例5: インタラクティブ機能を活用して、YouTubeの動画自体を自社のホームページにする - 広告代理店「Boone Oakley」(ブーン・オークリー)

広告代理店である Boone Oakley(ブーン・オークリー)は、YouTubeの動画自体を自社のホームページとして利用するという、とてもユニークでおもしろいYouTubeの使い方をしています。
この動画の画面のなかの左側にある4つのボタン(リンク)が、ホームページのメニューボタンの役割をしています。
また、これらのメニューボタンを押したあとに表示されるページも、YouTubeの動画になっています。
つまり、通常のホームページの各ページの代わりに、複数のYouTubeの動画をそれぞれのページとして使っているということです。
BooneOakley.com - Home Page

事例6: 商品説明のためのYouTube動画を見て商品に興味を持ったお客さんを、ネットショップのウェブサイトへ誘導する仕組み - ファッションブランド「French Connection」(フレンチ・コネクション)

「French Connection」(フレンチ・コネクション)という名前のファッションブランドが運営しているネットショップのインタラクティブ動画プロモーションです。
一言で言えば、YouTube動画で商品(服)が紹介され、その動画の後半部分で画面内に販売ページへ移動するためのボタンが表示され、そのボタンをクリックすることで、その商品(服)の販売ページに飛び、そこで商品(服)を購入することができる、という仕組みです。
この手法を使うことで、自ら商品を紹介している動画を見にやって来てくれるような、すでに自社の商品に興味をもってくれているお客さんに対して、さらに、YouTubeの動画を使って商品の魅力をイメージしやすいかたちで具体的に伝えることによって、購入意欲を高め、最後にそのような購入意欲が高いお客さんを販売ページに誘導することができるので、必然的に商品が売れる確率が高くなる、というわけです。
ちなみに、この動画のタイトルにある「YouTique」(ユーティック)という言葉は、「YouTube」 と「ブティック」(boutique)をかけてつくられた造語のようです。
The French Connection YouTique
http://www.youtube.com/watch?v=OWNvNrv3VwE

http://www.youtube.com/watch?v=OWNvNrv3VwE

Fashion tips: What to wear on a night out -- a sparkly top and skinny jeans
http://www.youtube.com/watch?v=n-AL5fd_sqw

http://www.youtube.com/watch?v=n-AL5fd_sqw

この動画は、服の紹介と販売を行っている「インタラクティブ動画プロモーション」の実例のひとつです。
動画の最後で画面上に表示されるボタンを押すと、販売ページに飛ぶようになっています。
YouTubeチャンネル
French Connection
http://www.youtube.com/user/frenchconnection

おまけ1:メルセデス・ベンツ Cクラス クーペ のプロモーションのためにつくられたインタラクティブ動画

この「インタラクティブ動画」は、YouTubeを利用したものではありませんが、おまけとしてご紹介します。

メルセデス・ベンツ Cクラス クーペ のプロモーションのためにつくられたインタラクティブ動画

下の3つのYouTube動画は、メルセデス・ベンツ Cクラス クーペ のプロモーションのためにつくられた「インタラクティブ動画」の予告編です。
この動画の本編は、下のURLで見ることができます。
ストーリーは、3人のセクシー美女と主人公がお宝を盗み出し、警察と激しいカーチェイスを繰り広げるという内容です。
ハリウッド映画なみのハイクオリティーさなので、一見の価値ありです。
油断しているとすぐにバッドエンドになってしまうので、がんばってエンディングまでたどり着いてみてください(笑)。
ちなみに、これは、ゲームの手法を取り入れた「ゲーミフィケーション」の一例でもあります。
マーケティングにゲームの手法を取り入れていくことは、これからの主流になっていくので、その意味でも要チェックです。
これもひとつの「無料で遊べるオンラインゲーム」ですね(笑)。
Mercedes-Benz International - The new C-Class Coupé
http://www3.mercedes-benz.com/mbcom_v4/jp/c-class-coupe/en.html
Mercedes-Benz.tv: Trailer "Drive and Seek"

http://www.youtube.com/watch?v=6HNoUwzYNHE

Mercedes-Benz.tv: Dynamics - The New C-Class Coupé

http://www.youtube.com/watch?v=M0_B7qIghJk

Mercedes-Benz.tv: Style - The New C-Class Coupé

http://www.youtube.com/watch?v=zofn6t6SB7E

おまけ2:商品説明のためのYouTube動画を見て商品に興味を持ったお客さんを、ネットショップのウェブサイトへ誘導する仕組み – ELLE

この「インタラクティブ動画」は、YouTubeを利用したものではありませんが、おまけとしてご紹介します。

ELLE Shops on Demand

動画の画面のなかで商品の上にマウスを持っていくとリンクが表示され、その商品の購入画面に移動することができます。
これは、上でご紹介した「The French Connection」のやり方に近いものです。
ELLE
ELLE Shops on Demand

会社
http://www.facebook.com/ellemagazine?sk=app_4949752878

今後、主流になるマーケティングのキーワードは、「ゲーム性(インタラクティブ性&エンターテイメント性)」

余談ですが、僕は、今後のマーケティングのひとつの大きな潮流になるものとして、ゲーム性(インタラクティブ性&エンターテイメント性)は絶対にはずせないものになると思っています。
とりわけ、ユーザーが自ら積極的に参加できる「インタラクティブ性」の要素は、ますます重要なものになるでしょう。
なので、テレビゲーム、あるいは、テレビゲームの要素を取り入れたものを使ったマーケティングが、今後、どんどん出てくるだろうと思っています。
倉田幸暢
この記事の続編はこちら → 「Google公式のYouTubeインタラクティブ動画プロモーションの実例「Google モバイル:さがそう。」

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